アーティストインタビュー「ayano.」


精力的な活動を続けるSSW、ayano.が4月17日 amHALLにて1st.mini album「ふたりはひとつになれない」をリリース。
これを皮切りにスタートしたリリースツアー「ひとりにしないって言ったじゃないツアー」もいよいよ終盤戦を迎え、三国ヶ丘FUZZ公演も間も無く開催。
前向きに挑戦を続ける彼女に今回のツアーとアルバムにかける思いについて、インタビューのご協力をいただいた。

INTERVIEWER

FUZZ MEMBER : ゆう

2018年よりステージスタッフとして勤務、

現在はブッキングスタッフとしてイベント制作を手掛ける。
自身も“ミライノオト”としてアーティスト活動に励み

「ライブハウスの魅力」を伝えるために日々奮闘中。

ツアーについて


FUZZ:まずは1st.mini album「ふたりはひとつになれない」リリースおめでとうございます!
「ありがとうございます。」

ーayano.として活動していく中でシングルのリリース、レコ発、ワンマンの開催という流れを作ってきた中でMV公開と共に1st.mini Albumリリースツアーの開催。どんっと勝負に来たなと感じました。

「ずっと同じことをしてても変わらないから…お客さんの数が増えたりとかは誰にでも目に見えてわかる変化やけどそれだけじゃなくて、自分の中の挑戦も大きくしていかないと進んでいかないと思って。だから今、進んでいる最中です。」

ーシンガーソングライターがツアーを開催するのは珍しいなと思いました。
「うん、きっとツアーをやっていらっしゃる方もいるとは思うのですが同世代とかで周りではあんまりいなかったから…やろうと思って!
こう、節目のおっきいイベントのときに”つぎツアーします!!!!”って言いたくてツアーしました(笑)」

ー(笑)わりとノリ?
「始めはワンマンおわってから次何しようかな?って考えたときに”ツアーするって言いたいわぁ!”と思って(笑)
でも、その前にツアーするなら音源出さなきゃいけんなと思って、レコ発を先にしてツアーを始めました。」

ーじゃあツアーをするための音源だった?
「というよりかは同時進行ぐらいで、もともと音源も作りたいなぁと思ってた矢先だったのでじゃあ一緒にやったらいいじゃん!という流れですね。」

ーシンガーソングライターはバンドと比べて、自分のタイミングで遠征に行きやすかったりするからこそわざわざツアーを開催する方が少ないのかなという印象があって。
だからこそ、リリースイベントとして、自分のイベントとして、ツアーするのが単純にとてもいいことだなと思いました。現在ちょうど折り返し地点を過ぎたところですが、心境の方はいかがでしょうか。
「いろんな人に出会うし、いろんな感情を見れてきています。ダメな部分もすごく浮き彫りになるから落ち込む事もありました。
それでも、来てくださるお客様がいて、中には全公演行くと言ってくださるお客様や、その場所だからこそ来れるお客様もいらっしゃって…
そういったことがあると会いに行けてるなと思って。ツアーの醍醐味だなと、すごく嬉しくなったりしますね。」

ー会いに行く、届けに行くという感覚をより強く持ってライブできるのはツアーならではですね。
「共演者の方々も、バンドばかりの日もあったり、アコースティックばかりの日もあるし…
他の方のライブを見るのは勉強だと思っているのですが、ライブをしているとき以外の様子もすごく勉強になったりしてます。
あと、ツアー経験者の方にお話を聞けたりするのもすごく勉強になりますね。大変な事もたくさんあるけど、楽しいです!」

ーイベンターやライブハウスにお呼ばれしてライブをすることと、自分のリリースツアーとしてライブをすること同じ本数だったとしてもかなり違う意味があるのかなと思っています。
「出演順とか気にしない人もいらっしゃるとは思うのですが、やっぱりトリを任されるとプレッシャーはかかるし…
で、私の冠がついてしまってる以上だいたいトリを任されるから…毎回プレッシャーと戦っています…(笑)
先輩ばっかりの日で”私にないものを持ってるー!”みたいな人が続いた後に出番が来たら、なんかちょっと絶望する(笑)
とにかく時間がすっごく長く感じて、5分の転換も15分くらいに感じるし…何か、いろんな気持ちになりますね。」

ーそんな中、FUZZもツアーに混ぜていただき嬉しい限りです。
「こちらこそありがとうございます…FUZZもバンドばかりなので楽しみです!」

ー初めてFUZZに出演したのが2019年の6月ですね。
同年のミクロックにもオーディションを勝ち抜き出演。次回のツアー公演で6回目、2020年9月以来の出演となりますが、初めてFUZZに来たときの印象などはありますか?
「坂口有望ちゃんのイメージが強く、来てみたら外にヤバTの絵があってすごいところに来てしまった!と。」

ーやっぱり坂口有望ちゃんのイメージが強かった?
「そう、だからすっごいワクワクしたけどめちゃくちゃ緊張しながら来て…
自分の中でそういった有名な方々を生み出しているライブハウスはおかたいイメージがあったんです。でも、FUZZは人が良すぎて…みんな優しいことに感動して…あぁ、いい人たちやなぁ…と(笑)」

ースタッフの人柄というか、空気感とか、いい意味でライブハウスっぽくない。僕自身も働いていて魅力に感じるところです。
「うん、アットホーム感というか!素敵。当時FUZZで面倒をみてくれていたスタッフさんが女性の方だったんですけどかわいくて、優しい人で。
その方の人柄のおかげで打ち解けれました。私は人見知りであんまり人に話しかけにいけないんですけど、業務連絡以外でいろんな話をしたのはFUZZが初めてだった気がします。」

ー嬉しいなぁ、それは!それがきっかけでまた出演してくれて、関係性が続いているのはめちゃくちゃ嬉しいです。ありがとうございます。

音源について

”大事にしてきたものをより大事にしてもらう”
ー1st.mini albumのリリースということで
ツアーの開催もありこちらも勝負に来た、という印象なのですが、今回はどのような思いで制作されましたか?

「今まで大事にしてきたものを表現しよう、という思いが一番でした。新しいものを、というよりかは、大事にしているものをもっと大事にしてもらおうっていう。」

ーあえて新曲は入れてないと。
「そう。あと曲順はすごく悩みました。
今まで”暗い”ってよく言われてたんです。確かに楽曲自体は明るい方ではないのですが、”暗い”だけで片付けられるのがめちゃくちゃ嫌で。
言葉にしようと思ったら”暗い”と言われるのは、わかる。けど”暗い”中で輝きたかった。だから歌詞的には悲しいけど、ポップなサウンドの「ゼラニウムの花」を1曲目にしました。

ー今回はバンドセットでの音源に加えて、弾き語りの音源も入っていますね。
「バンドの音源だけ、弾き語りの音源だけ、にはしたくなくて。今回の作品には絶対どっちも入れようと思っていました。
弾き語りはずっと私にスポットライトが当たって、その光の輪の中で私一人が立って輝いているイメージなんです。
で、バンドセットになるとそれがふっと広がり視野が広がるイメージ。どちらにも大事にしてる意味があるんです。あとは、弾き語りに誇りを持っているので。」

ー一曲一曲のストーリーもしっかり押し出しつつ、5曲を聴き終えた後には「ふたりはひとつになれない」という重厚なストーリーを楽しめることはさながら、
ひとつの小説を読み終えたかのような感覚と重厚な余韻を感じました。これは曲順を練ったのもそうだし、バンドセットの音源と弾き語りの音源を混ぜたりした
細かな工夫とayano.の今回の作品にかける強い思いが生み出した結果かなと思っています。
「この曲順でセトリも組めると思うし、すごくキラキラした感じになったなと思います。」

ーそんな「ふたりはひとつになれない」ですが、聴いて欲しいポイントなどはありますか?
「言葉を自由に解釈して欲しいですね。SNSでファンの方が”この歌詞はこういう意味かな?”と書いてくれていたことがあって。
確かにそうとも受け取れるけど、私が思い描いていた意味とはニュアンスが違っていて、素敵!と思って!
だから、私が曲に思い描いた意味はあんまり言わないようにしています。解釈はいろいろあって楽しいなと思って。
あとは私の曲を聴いて、勝手に共感して勝手に救われて欲しい、とずっと思っています。
同じ曲を聴いてる時でも、元気なときとちょっと沈んでるときとかなら、共感する言葉も違うし、同じ言葉でも受け取り方が変わってくると思うから…
勝手にというと無責任かもしれないけど、押し付けはしたくないんです。
私はひねくれてるから、”この曲は元気が出るよ、きいてみて!”って言われて提示されても、は?ってなっちゃうんです。心に響かなくて…
そういう時は、自分ですくい取って聴く。そして、聴いてくださる方にとって私の曲がそうなっていればいいなって思います。」

ー勝手に共感して勝手に救われて欲しい。曲からも感じられるayano.らしさというか、すごく素敵だと思います。
「で、私が本当に限界な時は自分の曲しか聴けなくなります。自分を救う為に曲を書いてるから…だからその曲で勝手に救われて欲しい、そう思っています。」

ー自分を救う為に曲を書いている?
「自分の為に書いてる。でも最近は自分だけじゃなくて、私が歌っていることに救われて欲しい、とも思っています。
それこそ高校生の時はフラれる都度に曲を書いてましたね、自分を救う為だけに。でも今はちょっと変わってきてるかもしれない。自分に為だけじゃないかなと。」

ーそれはライブをしてファンの存在を認識し始めて?
「そう、目の前にいてくださる方がいて心境が少しずつ変わりました。
曲を書く時も自分の中の物語だけじゃなくて、違った視点からの物語を引っ張り出して自分の中で落とし込んで…共感してくれるかなって。
私、西野カナがめちゃくちゃ好きなんです。で、西野カナは曲を書く時はいろんな人にテーマをもってアンケートを取るそうなんです。だから共感できる曲を書ける。
その作り方がすごくいいなぁと思って。でも類は友を呼ぶ、というか自分の周りの友達には自分と同じ境遇の人が多くて…
結局、自分の中の曲になってしまうから、私は本をたくさん読んで本から引っ張ってきてます。
こんな言葉なら勝手に共感してくれるかなぁ、とか考えながら言葉を選ぶようになりました。
あとはアニメとか…ただ、小説もアニメも一回どっぷりハマっちゃうと病んじゃうことが多いですね…(笑)

最後に

ーそれでは、インタビューをご覧の皆様へ最後に挨拶をお願いします!
「まずはありがとうございます!こんな時期でもずっと動き続けている人間なので、いつも応援してくださる方も
このインタビューで初めて私を見つけてくださった方にも。
気軽に聴けるサブスクやMVもあるので、応援していただけると嬉しいです。
あとは、ツアーもまだまだ続くので!7月22日 FUZZ編、8月11日にはツアーファイナルを迎えるので、是非遊びに来てください!」

ー今回は貴重なお話をたくさんありがとうございました!
今後の活動にも期待しています!頑張ってください!

ライブ情報

2021.7.22(Thu.) @三国ヶ丘FUZZ
「ひとりにしないって言ったじゃないツアー」
OPEN 17:00 OPEN 17:30
ADV¥2000 DOOR¥2500 (1D別)
ayano.
ぺりどっとEQUAL
a frankenlouie
ミライノオト

2021.8.11(Wed.) @心斎橋Music club JANUS
「ひとりにしないって言ったじゃないツアーfinal
“君の知らない街まで”」
OPEN 18:30 START 19:00
ADV¥3000 DOOR¥3500 (1D別)
ayano.
白いアトリエ

ayano.
大阪在住、20歳。レフティーのシンガーソングライター。2018年より活動開始。
感性豊かな心で様々な女の子の物語を紡ぐ。
2019年8月8日 雲州堂にて初の自主企画1st.EP「生活に戻ろう」レコ発を開催。
同年12月23日 阿倍野ROCKTOWNにて1st.single「夜の言葉」レコ発を開催。
2020年8月11日 阿倍野ROCKTOWNにて初の単独公演「わたしも海が見たかった」を開催、ソールドアウト。
2021年4月17日 amHALLにて1st.mini album「ふたりはひとつになれない」レコ発を開催。
これを皮切りに「ひとりにしないって言ったじゃないツアー」を開始、8月11日に心斎橋Music club JANUSにてツアーファイナルを迎える。

ayano. Twitter:https://twitter.com/aaa_yanoo
instagram:https://instagram.com/aaa_yanoo
通販:https://ayanos.official.ec/

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